いやなかんじ

ブルームギャラリーで開催されていたポートフォリオ展が終わった。壹燈舎で開催されていたモノクロプリント修了展も終わった。今年の残りの大きな出展は二人展だけだ。さてさて、モノクロプリント修了展でも色々と学んだことは大きかったが、ポートフォリオ展、ブルームギャラリーでも学んだ事は多かった。

ポートフォリオ
ブルームギャラリー最終日、搬出まで時間があったのでもう一度写真をじっくり観た。ポートフォリオで皆が出している写真をじっくりと。ポートフォリオ展を見ていると面白いのは、案外、じっくりとポートフォリオを観る人は少ないという印象だ。自分の好き嫌いはあれどもポートフォリオをパラパラとめくって約5秒。ちょっと観ても約20秒程度だろうか。じっくりと1分も5分もかけて観る人は少ない。
僕はあえてじっくりと一つ一つを観てみた。ポートフォリを作成した作家さんが手抜きで作ったものもあるかも知れないが、作家の意図とは別に写真が物語る面白さもあるかも知れないからだ。写った人、写った風景がどこのどういった風景なのかと考える。撮影に凝った写真には「この作家は何を表現したく、この写真を撮って観る人に言いたかっただろうか。」と考えたくなることもある。僕はそれを色々と考えるのが好きだ。だから一つ一つのポートフォリオを改めて観てみた。
感想は多々あれどポートフォリをの場合は、展示作品と異なり観る側にも読ませることも大切だと感じた。そう、一冊の物語の本と考えた方が良いだろう。しかも、単純で面白い。ドキッとさせるモノや情に訴えるストーリーでも。写真の上手さを引き出すものではない。あれは写真物語をつくるものだ。

良い写真とは?
ブルームの窪山さんが、所蔵作品を幾つか見せてくれた。白岡順さんの作品と石川圭花さんの作品だ。白岡さんの作品は、見ただけでどうやってこういう焼き方もできるのだろうかと不思議にも思ったものの、あまり深く考えない方が良いのかも知れないとも思った。観てるだけで充分だ。これを良い写真と捉えるかどうかのレベルではない。感性が惹かれるかどうか。惹かれた人にとってはどんな写真よりも遥かに完成度の高い作品であることは間違いないだろう。もう一つの石川圭花さんの作品。作品の裏側を観てみるとデータ内容が記載されていた、「f8、40、250」などと。恐らくスプリットグレード方式を利用してマルチグレードフィルターに焼いているのだろう。5号フィルターの比率を多くし、ねっとりと黒を演出した作品は僕は好きかも知れない。単に黒を出しているだけではなく、コントラストと被写体が良くあっている。
恐らくだが、写真を撮る時点でネガの想定具合も考えられているものだろう。1枚だけ目を惹く写真があった。石川さんの作品で男性(?)が朝食をとる写真だ。顔は写っていないので男性なのかどうかはわからない。ただ、パンにジャムを塗る朝食の手元だけが写った写真だ。この写真にはなぜだか惹かれた。

こういう写真は一般ウケしない。好きな人にはたまらない作品になるだろう。ここで思ったのは、一般ウケはしないのに何故ギャラリーはこの人の作品を売るのだろう。普通ならもっと売れ線狙いの作品でもいいのに。何故、この人の作品なのだろうと。
良い写真とアート作品の違いなのだろうか。あー、また迷ってきた。いやなかんじ。





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