軍艦島

艦島へ上陸してきた。最初はワクワクしながらも、長崎港を高速艇で出発。40分ほどして、船から軍艦島のコンクリートマンションが海上にぽっかりと見えてくると、唯ならぬ気配を感じた。異様とも思える光景に不気味さを感じるというべきか。

軍艦島の正式名称は端島。元は小さな島だったが、長い年月をかけ島を拡大し、炭鉱工場、病院、マンション、パチンコ、雀荘、寺が設立された。最盛期には水道は勿論のこと、電気まで供給されていたという。

実際に行ってみると解るが、端島近海は結構、波が荒い。こんな場所によくもコンクリートマンションを建て、岸壁まで建てたものだと思う。島周囲の防波堤岸壁は最高で10m、当時の技術力で建てたものだろうか。

船は軍艦島のドルフィン桟橋に着岸。上陸すると異様な雰囲気は、益々増してくる。周囲は静かであり、時折鳴く鳶の鳴き声だけが、コンクリートの建物にこだまする。青空にそびえ立つ炭鉱工場跡は、労働者の念がムラムラと残っているようだ。当時はそれほど炭鉱で栄えた一つの街であったらしいが、これを建設する労働者や、炭鉱労働者の苦労、住み続けたいが止む無く閉山の為、離島しなければならなかった者の名残惜しさなどの思念が、まだ渦巻いているようだ。朽ちたベルトコンベア跡、錆びたモーター、崩れかけた扉、閉山から40数年、まだ、歴史的遺産とするには新し過ぎる気がした。
日本の経済発展を支えた一つではあるが。

これを世界遺産にしようとする動きもあるものの、まだまだ時期尚早ではないだろうか。アウシュビッツは1945年に解放され、80年代に世界遺産の文化遺産、負の遺産として登録されたものの軍艦島についても負の遺産として考えながらも、もう少し時間をおいた方が良いのではないだろうか。




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